営業トークを成功させるポイントやおすすめの話法を徹底解説

「一生懸命プレゼンテーションしているのに商談がまとまらない」とお悩みの方は、営業トークに問題があるのかもしれません。コミュニケーションに苦手意識がある方でも、適切なトーク術を身に付ければ営業の結果も大きく変わります。トークの引き出しを増やし、営業活動に役立てていきましょう。
この記事では営業トークを成功させるポイントや、おすすめのトーク術を解説します。
営業トークに失敗してしまう理由
初めに営業トークに失敗してしまう主な理由を紹介します。一生懸命に話をしているのに成約に至らないという方は、以下の理由に該当しないか確認してみましょう。
テンプレのまま話している
営業トークのテンプレやトークスクリプトを用意していたとしても、決められた文章をそのまま口にしただけでは相手の心には響きません。商談では顧客一人ひとりに寄り添うことが大切です。テンプレ通りにトークを進めるのではなく、相手の人柄も考慮しつつ言い回しや話の順番を工夫してみましょう。
聞き取りにくい話し方をしている
相手にとって聞き取りにくい話し方をしていては、顧客の信頼を得ることはできません。営業トークは相手の目線に立って、聞き取りやすい明瞭な話し方をする必要があります。自身の営業トークを録音し、声が小さい、早口で聞き取りにくいなどの問題があれば改善に努めましょう。
話し方から自信が感じられない
話し方から自信が感じられなければ、顧客もその商材が本当に信頼に足るものであるのか不安になってしまいます。提案に説得力を持たせるためにも、自信を持って商材をおすすめすることが大切です。初めは空元気でも構いません。商談では常にはきはきと自信たっぷりに話すことを心掛けましょう。
相手のニーズを無視している
成約に繋げようと焦るあまり、相手のニーズを無視して強引に話を進めてしまうと良い結果は望めません。商談では相手のニーズをしっかりと把握し、それに対し魅力的な提案をすることが重要です。特に新規顧客と商談を行う場合はお互いの信頼関係を築くことを優先し、相手のニーズを聞き出すことを最初の目標にしましょう。
成功しやすい営業トークの流れ
商談の成功率を高めるためには、しっかりとした手順を踏んで話を進めていくことが大切です。営業トークに絶対的な正解はありませんが、スムーズに商談を進める為にも基本的なプロセスを押さえておきましょう。
フェーズ1. 挨拶
商談は挨拶を交わしたときの第一印象が結果を左右します。相手方の担当者と対面した際は礼儀正しく挨拶を行い、誠実な印象を与えることが大切です。
フェーズ2. アイスブレイク
商談に入る前にはアイスブレイクの軽い雑談を挟み、お互いの緊張をほぐす時間を設けましょう。なお、アイスブレイクでは以下のように自身の情報も開示しつつ、相手に質問を投げかけることがポイントです。
「私はゴルフが趣味なのですが、■■様は何か趣味がございますか?」
「先日、仕事で北海道に行ったのですが、■■様は北海道に行かれたことはございますか?」
こちらの情報を開示することで、相手も同じように情報を開示してくれるようになります。アイスブレイクの中で共通の話題が見つかった際には、積極的にアピールしてお互いの距離を縮めましょう。
フェーズ3. ヒアリング
商談ではまずヒアリングによって顧客のニーズを掘り下げることが大切です。ヒアリングを丁寧に行うことにより、その後の提案もより顧客ニーズに沿った内容で進められます。
顧客は必ずしも自身の課題を認識しているとは限りません。ヒアリングによって潜在的な課題を明確にできれば、顧客に対して自社の商材が必要なものであることを意識してもらえるようになります。
フェーズ4. プレゼンテーション
プレゼンテーションでは、商材の特徴を伝えるだけでなく、顧客にどのようなメリットがあるのか具体的に提案することが大切です。なお、メリットばかりを強調してトークを進めてしまうと、商材に対する信憑性を損ねる恐れがあります。商材のデメリットも顧客に提示し、それを補う方法まで解説することを意識しましょう。
フェーズ5. クロージング
商談をスムーズにクロージングさせるためには、できる限り顧客の不安を解消しておくことが大切です。その場で商談がまとまらなかった場合、クロージングに時間が掛かるほど顧客の購買意欲は低下してしまいます。
顧客の意思決定を促すためにも、「ご不明な点はございますか?」「ご不安に思われる点はございますか?」など、プレゼンテーションの後にこちらから積極的にフォローする姿勢を示しましょう。
営業に役立つトーク術8選
ここでは営業に役立つおすすめのトーク術を8つ紹介します。営業トークにお悩みの方は、以下のトーク術を実践してみましょう。
1. 質問話法
質問話法は、その名の通り相手に質問を投げかけながらニーズを探っていくトーク術です。ただし、闇雲に質問を投げかけても相手のニーズを聞き出すことはできません。予めヒアリングシートを作成し、状況に応じて最適な質問を投げかける練習をしておきましょう。
2. 寄り添い法
寄り添い法は、相手の不安な気持ちや反論に寄り添い、共に課題を解説する意思を示すトーク術です。相手の気持ちに理解を示すことで信頼の獲得に繋げられます。ただし、共感の気持ちが口先だけにならないよう、具体的な提案を併せて行うことを心掛けましょう。
【主な言い回し】
「~は不安ですよね?」
「解決策を一緒に考えさせていただけないでしょうか?」
3. 肯定法
肯定法は、相手の主張を否定せずにそのまま受け止めるトーク術です。ネガティブな主張に対し「おっしゃる通り○○です」と返すことで、相手の話をしっかり聞いている姿勢を示すことができます。
【主な言い回し】
「おっしゃる通り○○ですよね。」
4. イエス・バット法/イエス・アンド法
肯定法を応用したイエス・バット法とイエス・アンド法は、どちらも相手の主張を受け止めた上でこちらの反論を述べるトーク術です。相手の立場に理解を示すことで、相手の意に反する意見への抵抗感を和らげることができます。
【主な言い回し】
「おっしゃる通り○○です。しかし、弊社のサービスは~です。」(イエス・バット法)
「おっしゃる通り○○です。それであれば~のような製品がおすすめです。」(イエス・アンド法)
5. 否定法
否定法は相手の不安や疑問をきっぱりと否定するトーク術です。顧客側の理解不足や不安な気持ちを察した際に使うと効果を発揮します。ただし、言い回しを柔らかくしないと強引に話を進めている印象を与えてしまうため、多様は禁物です。
【主な言い回し】
「ご安心ください。そのような心配は不要です。」
6. ブーメラン話法
ブーメラン話法は、相手のネガティブな発言に対し、それを逆手にとってこちらの強みを伝えるトーク術です。相手のマイナスイメージを塗り替えるようにプラスのイメージを印象付けることで、相手の興味を引くだけでなく断る理由をなくすこともできます。
【主な言い回し】
「確かにこの製品は○○の点では他社に劣りますが、だからこそ~という強みがあります。」
7. 引用法
引用法は、相手に具体的なイメージを持たせるために例え話や他社の事例などを交えて説明するトーク術です。言葉だけでは説明しにくい場合は、写真やイラストなどを用いた資料を用意しておくと良いでしょう。
【主な言い回し】
「他社様の事例では弊社のサービスを○○のようにご活用いただいています。」
「言葉だけではイメージしにくいかと思いますので、こちらの資料をご覧ください。」
8. 聞き流し法
聞き流し法は、相手の主張に対して言葉が詰まってしまった際に、それを聞き流して話題を変えるトーク術です。相手の主張を覆すことが難しい場合、下手に反論するよりも話題を変えてワンクッションおくことで結果が変わることもあります。ただし、話題の転換を繰り返すと「話が通じない」「一方的」と思われてしまうため多用はできません。
【主な言い回し】
「御社はそのようなお考えなのですね・・・。ところで■■様はこの職場は長いのですか?」
「作用でございますか・・・。そういえば以前お話しした○○の件はその後いかがですか?」
【まとめ】
トーク術を身に付けて営業を成功させよう
営業トークはスキルであり、練習を重ねて経験を踏めば誰でも習得することができます。仮にコミュニケーション力に自信がある人でも、営業トークのスキルを持っていなければ商談をまとめることはできません。商談の基本的なプロセスやトーク術を身に付け、営業活動に役立てましょう。
#営業 #トーク