管理職に求められるスキル
管理職の人は、一度は「自分に管理職としての適性があるのか」と悩んだことがあるのではないでしょうか。ここでは、管理職に必要なスキルと適性について考えていきたいと思います。

管理職は営業マンのスキルだけではやっていけない
現場でメインに動いていたときの営業成績がいいからといって、管理職になったときに業績を底上げできる訳ではありません。「できる営業マン=できる管理職」ではないのです。現場で必要なスキルだけで、管理職は務まりません。
営業マンのスキルがあるならば、それを部下にアウトプットして実行してもらうことで、業績を上げることは可能です。しかし、それができなければ、管理職として仕事ができないと判断されてしまうかもしれません。
管理職に求められるスキルとは一体何か
まず、会社が管理職に求めている仕事は
- ・部下への技術のアウトプット(部下の育成)
- ・会社の方針への理解
- ・目標達成に向けてのフロー作成
- ・業績アップ、数字目標達成
です。企業によって多少の違いはあっても、内容としては上記のようなものでしょう。
そして、これらの仕事を効率よく、短期間で実行するために役立つスキルが管理職に求められています。
具体的には、
- ・コミュニケーション能力
- ・知識
- ・行動力
- ・リーダーシップ
- ・判断力
- ・マーケティング能力
- ・人間力
- ・調整力
です。
全てを持った完璧な管理職はなかなかいないと思いますが、努力することで、近づくことはできるでしょう。
自分はどっち?良い管理職とダメな管理職
管理職には「よい管理職」と「ダメな管理職」の2通りがいます。
まず、自分がダメな管理職にあてはまっていないかチェックしてみましょう。
- ・部下に愚痴を言う
- ・上司は間違えても謝る必要がない
- ・部下は上司のいう事を絶対に聞くものだ
- ・成績が良かった自分の経験だけを信じている
- ・部下との馴れ合いは良くない。業務連絡以外は話さない
- ・とにかく数字を達成できなきゃ意味がない。部下に常に発破をかける
どうでしたか?1つでも当てはまっていたら、ダメな管理職予備軍です。会社のため、部下のためと言いながら、どちらのためにもなっていない典型的なパターンといえるでしょう。
では、逆に良い管理職の特徴は
- ・部下の得意なことを褒めるようにしている
- ・自分が間違えたら素直に謝る
- ・部下の意見も聞く
- ・会社の方針と部下の目標の擦り合わせをする
- ・常に勉強して、過去の経験と新しい知識を合わせて指導する
- ・部下とのコミュニケーションを図って、部下との付き合い方を学ぶ
- ・数字達成も大事だかプロセスも重視した指導をする
などが挙げられます。
良い管理職はダメな管理職の反対であり、先に挙げた必要スキルを満たしていることが分かります。
悩める管理職が成長する方法
自分には管理職に必要なスキルが備わっていないのではないかと悩むのも分かりますが、悩んでいても仕方ありません。自分の長所を伸ばしたりして補えるように努力しましょう。
2つの例を挙げてみます。
例1:コミュニケーション能力に長けているが、判断力、指導力が足りなく業績が上がらない場合
コミュニケーション能力を生かして、部署内のまとまりと士気を上げましょう。話し合いなども頻繁にすることで、部下自身のやる気が高まり、上司への信頼が厚くなります。そうすれば、部下は自分で目標達成に近づく方法を考えるようになります。
例2:指導力、判断力はあるが、コミュニケーション能力が足りず部下を生かせない場合
部下との疎通があまりできていないと感じるなら、毎朝何か話しかけるようにしたり、飲み会を定期的に開いたりするようにしてみましょう。部下のことが分かるようになれば、部下のいいところをより活かせるようになります。他にもセミナーや研修などに出て、管理職に必要なスキルを身につける方法を勉強したり、実習を受けたりするのも良いでしょう。
管理職は誰でも向いているというわけではありませんし、実際に完璧な管理職の人はいないでしょう。管理職のスキルとして備わっている長所を活かし、足りていない部分を補えるように努力していくことで、会社からも部下からも頼りにされる管理職を目指してください。