エクセルからkintoneへデータ移行するメリットや手順を詳しく解説

脱エクセルに役立つツールのひとつが、サイボウズのクラウドサービス「kintone(キントーン)」です。kintoneを導入すれば、エクセルで作成したファイルをそのまま取り込み、Webアプリケーションとして利用できます。
本記事では、エクセルからkintoneへデータを移行するメリットや手順、kintone導入時の注意点をわかりやすく解説します。
エクセルからkintoneへデータ移行するメリット
エクセルを用いたデータ管理には、以下のような問題があります。
- 各ファイルにデータが分散し、業務効率が低下する
- 部署ごとにデータのフォーマットが異なる
- 複数人でのデータ共有が難しく、業務の属人化につながる
- ファイルの数が増えてくると、最新版がどれかわかりにくくなる
ここでは、エクセルからkintoneへデータを移行するメリットを3つ紹介します。
1. 複数人で同時にデータを編集できる
kintoneはチームで運用することを想定したクラウドサービスです。そのため、エクセルと違って、kintoneは複数人でデータを編集・共有・管理できます。たとえば、一人のユーザーがデータを編集した場合、変更結果がリアルタイムに他のユーザーのアカウントへ反映されます。
一方、エクセルは複数人でのデータ管理にあまり適していません。エクセルにもブックの共有を行う機能はありますが、共有設定に手間がかかる、図の挿入やグラフの作成、セルの結合・分割、ハイパーリンクなどの重要な機能が制限されるといったデメリットがあります。複数人で同時にデータを編集したい場合は、kintoneが最適です。
2. 統一したフォーマットでデータを管理できる
kintoneに移行したデータは、自由にフォーマットを変更して表示できます。また、変更したフォーマットを登録する機能があるため、社内で共有して利用することが可能です。エクセルでのデータ管理によくあるのが、部署ごとにデータのフォーマットが異なり、データの集計に時間がかかってしまうケースです。エクセルのデータをkintoneに移行すれば、統一フォーマットでデータを集計できるため、作業の効率化につながります。
3. 社内のコミュニケーションが活発化する
kintoneには、一つひとつのデータにコメントをつけたり、指示を書き込んだりする機能があります。kintoneだけでコミュニケーションが完結するため、メールで連絡をとりあう必要がありません。重要な情報の分散を防ぎ、一箇所に集約して管理することが可能です。
エクセルからkintoneへデータ移行する方法
kintoneを導入すると、エクセルやCSVファイルを取り込み、Webアプリケーションを作成できます。具体的な手順は以下のとおりです。
1. 業務で使用しているエクセルファイルか、コピーしたものを用意する
2. kintoneに対応した形式にエクセルファイルを整形する
3. 新たなアプリを作成し、[Excelを読み込んで作成]をクリックする
4. エクセルファイルをアップロードし、kintoneで利用するデータ範囲を指定する
5. 読み込みが完了したら、アプリの内容に問題がないか確認する
kintoneのウィザードに従ってエクセルファイルを読み込めば、誰でも簡単にデータを移行できます。ただし、あらかじめエクセルファイルを整形する作業が必要です。サイボウズによると、kintoneにアップロードするエクセルファイルは、以下の形式を満たす必要があります。[注1]
1. 行と列で単純に構成された表形式する
2. 帳簿や伝票のような、複雑なレイアウトの帳票形式は読み込めない
3. ブック形式で複数のシートが含まれているファイルの場合は、読み込むシートを1シートだけ指定できる
4. 結合されているセルは、解除する
5. ファイルがパスワードで保護されている場合は解除する。
6. Excel 2007以降のファイル形式にする
7. アプリ作成できるのは、最大1MB、1,000行、500列までのファイル
[注1]サイボウズ株式会社「Excelファイルからアプリを作成する」
https://jp.cybozu.help/k/ja/user/create_app/app_csv/add_app_excel.html
エクセルからkintoneへデータ移行するときの注意点
エクセルからkintoneへデータ移行する際は、以下の2点に注意しましょう。
- データを共有したいメンバーに権限を付与する
- ファイルをアップロードする前にバックアップを取得する
データを共有したいメンバーに権限を付与する
kintone上のデータは、アクセス権が付与されたメンバーしか利用できません。メンバーごとにレコード(データ)の閲覧、追加、編集、削除の権限を設定しましょう。初期設定の場合、アプリの管理権限、ファイルの読み込み権限、ファイルの書き出し権限の3つは、アプリの作成者にしか付与されていません。他のメンバーにアクセス権を付与したい場合は忘れずに設定しましょう。
ファイルをアップロードする前にバックアップを取得する
kintoneのアプリにエクセルファイルをアップロードすると、読み込み前の状態に戻すことはできません。そのため、ファイルをアップロードする前にアプリのバックアップを取得しておくことをおすすめします。バックアップの取得は、メニューの「ファイルに書き出す」から可能です。なお、「ファイルに書き出す」を行うことができるのは、ファイルの書き出し権限が付与されたメンバーに限られます。
【まとめ】
エクセルからkintoneへデータを移行して業務効率化を実現しよう
kintoneには、エクセルやCSVファイルを読み込み、Webアプリケーションを作成する機能があります。エクセル管理からkintoneに移行すれば、チームの生産性を高めることが可能です。
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