営業マンを育てる。コーチングの重要性
最近は「コーチング」をすることにより、企業力がアップする効果もあることが分かってきたために、コーチングへの認識も高まり、導入する企業が増えてきました。特に営業の分野では、効果が直接数字になって現れます。しかしながら、どのようにコーチングをすれば、部下の能力を引き出せるのかと頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。ここでは、どのようにすれば効果的なコーチングができるのかご説明します。

そもそも「コーチング」、「ビジネスコーチング」って何?
コーチングとは、専門的なトレーニングを受けたコーチがクライアントと目標を決め、プロセスの中で気づきを与え、能力を引き出すことで目標を達成させることです。ビジネスの分野では1950年頃から注目され始めるようになりました。社内でビジネスコーチングを行う場合には、プロのコーチの代わりに、上司が部下にコーチングをするのが一般的です。「指導」ではなく、「カウンセリング」に近いようなイメージを持ってもらうと分かりやすいですね。
これだけ覚えておけば基本はOK!コーチングの方法
部下が一番成果を出せる選択ができるようにするには、目標をはっきりさせて、最短プロセスへの気付きを与えることが大切です。そのために、まずは以下の3つに関する質問をします。
・成功したこと
うまくいったことは何か?そこまでは最善の方法で辿り着いたか?もっと良い方法があるか?またはうまくいった方法をどう伸ばしていけば良いのか?
・失敗したこと
逆にうまくいかなかったことは何か?うまくいかなった理由、どうすればうまくいくようになるのか?
・目標
目標は何か?目標を達成するためにできる行動を全てあげて、その中から最善を選ぶとすればどの方法か?またその理由は?
質問をして話を聞き、部下を認めることで、能力や考えを引き出していきます。
押さえておきたい!コーチングで大事なこと
コーチングをする際は、以下のことに気を付けましょう。
・とにかく聞く
・批判、批評、否定的な言葉を避ける
・相手の言葉を繰り返す
・必ず認める言葉を入れる
これらを守れないと、逆に部下のモチベーションを下げてしまうことにもなりかねません。部下の能力を引き出すためには、部下が自分で考え、自分で答えを選んでもらう必要があります。上司と話をするからといって、委縮してしまったり、遠慮してしまったりしてはコーチングの効果が薄れてしまうかもしれません。
ここがメリット!実感できるコーチングの効果
では、営業がコーチングを受けることによってどのような効果があるのでしょうか。
まず、会社の業績アップにつながります。営業力のアップは企業の会社力アップにダイレクトに直結しているので、社員のモチベーションがあがり、成果が底上げされれば、会社全体としての成長が見込むことができるのです。
またコーチングを通して、社員個人が人間として生きていくうえで大切な要素を多く身に付けることができます。
【コーチングを受けた部下にとってのメリット】
・目標に向かって最適な方法の探し方、選び方を学べる
・自己表現力が身につく
・自分への自信がつく
・コミュニケーション能力がつく
・発想の転換、柔軟な考えが身につく
【コーチングをする上司のメリット】
・人を成長させる実感が得られる
・人の目標達成までのフォローができる
・コミュニケーション能力が高くなる
・職場の人間関係がスムーズにいくようになる
・聞くスキルが身に付く
・目的意識を持って行動できるようになる
・部下を通して自分のことも見えるようになる
・説得力のある話し方ができるようになる
コミュニケーションによって、企業の目標達成と個人の自己実現の両方を得ることができますので、企業全体にさまざまなメリットがあるといえます。今後コーチングの能力は、上司が持っているべき必須スキルのひとつになってくるでしょう。